場所は居酒屋の和室小部屋、テーブルの上には丹波ワイン、モエ、酒等がグラ
スに満たされ、モッツァレラチーズのサラダにキャビア、何故かもろきゅう、ししゃもも並んでいる・・・ロジャーが遅れているのか来ていない、が、構わずに飲んでいる3人・・・
フレディ「いゃー出っ歯じゃなくてやっぱ、70年代は様式美の形成に徹した時代だ
ったけど、Queenのスタイルが完成するのにこんなにかかるとはねぇー」
ブライアン「まぁ僕とフレディの化学的融合とでも言うのかな・・・あの快進撃の
時代はなぁー、他の2人には悪いけれど・・・フロントがしっかりしていないとね!!」
ジョン「あのー(小声で)一応僕のMy Best...もシングルヒットしたんだけど・・・
」
フレディ「いやー君の場合あまりにも小品すぎるし、Queenの音楽にはちょっと辛い
けどまあ僕等2人の間での音の箸休めみたいなもんだしね・・・あっ悪気はないよ
! だってBohenianのヒット後にシングルカットできるは君の曲ぐらいだったもんね、良い意味で」
ジョン「だって2人みたいに歌えないし、録音する機材もまともに無いしね。あって
もテープレコーダーか4Trオープンリールが関の山、ましてピアノや譜面に書き出す程の曲でないし・・・とりあえずカセットで鼻歌が限界だったもんなぁ」
ブライアン「いやーそんなことないよね君のMisfireなんかはギター一本の弾き語り
のデモテープとコード譜だけだったけど、形になったじゃない!」
フレディ「そうそうMy Best..でもちゃんとエレピでデモを作ってきたじゃないか、僕はエレピが嫌いだけど、まぁブライアンみたいに70年代臭いギターリフに1本
調子の歌いっぷりの曲とちがって3度のコードがはっきりしているだけに、新鮮だったからなぁ」
ブライアン「(むっとして)そんな事ないよ! バラードも書いたし、The Day以降はピ
アノでも曲を書いたじゃないか!!! ちゃんとヒットしただろ!!」
フレディ「君のギターバラードはいつもオープンなアルペジオが多くて単調じやな
い・・・それもEmとかGとか指癖の効く調ばっかり、レコーディングで盛り上げて展開するのには苦労するのだから・・・ピアノでも一緒、ちょっとギターと違うのがEより下へ降りるBassラインを弾くけど、それって僕以上にジョンに迷惑なんじゃない? その点ぼくは君と違って8分の6拍子とかワルツをこなせるから同じバラードで
も4拍子オンリーの君とはリズムのバリエーションが違うよ!! ジョンにだってユニークなBassを弾く空間を残しているんだよ!!」
ブライアン「(さらにむっとして)いやいや、君の曲は元々最初はジミヘンもどきの
ギター曲が多かったし、ピアノ曲でもバンドで演る時は#系に近い調で書くけど、1人でバラード演るとなったら♭系の調ばかりで、ギターで演るとどうしても単旋律のバックが多くなってワンパターンになるんだヨ! もう少しみんなの事を考えたらどうなんだい!!」
フレディ「何言っているんだいね! バラードは♭系の方が耳当たりが良いのは当り
前だろ、君みたいに#系で硬い調性でバラードを書く人間のの気が知れないね! だから君の曲のピアノを僕は弾く気がしないんだ!! 第一、君のレスペギターが元々線が細く、コードワークに不向きだからそういう曲を書いているんだよ!!! 現にWe Are...ではもろストラトでコードを弾いているじゃない・・・何よりも僕の曲でディミニッシュコードが出てきたら、まず単音でしか弾こうとしなかったじゃないか?」
ブライアン「音色もアレンジのひとつ、ピアノしか弾けない君に言われたくないね!! コードだってストロークで鳴らすより重ねる方が美しいからね、それが前提の曲だし、ぼくらはもっとテクノロジーに意欲的であるべきなんじゃないかな?」
フレディ「じゃ、なんで僕が本物のオーケストラを使いたいって言ったら反対した
んだい、まず既存のものを取り入れて完成したいのに、ただ自分のギターオーケストラと比較されるのが怖いからかい!? 表向きはそんなの死滅するプログレの真似なんぞと言っていたが、元々クラッシックの素養のある僕のスタイルを生かす為には不可欠なんだから、おかげでソロになるまで出来なかったじゃないか!」
ロジャー「ご免、電車で可愛い娘がいたら降りるのを忘れて見とれちゃってさぁ・
・・あれーみんな何怖い顔しているのー? (ジョンを心配気に見る)」
ジョン「ちょっと作曲の話をしていたら言い争いになっちゃって・・・」
ロジャー「何々70年代のQueen、まぁみんな機材も未熟だし悩んだなぁー。フレディ
位だったじゃない、ちゃんとピアノとメロディーの譜面を作ってきたの、とりあえずそれをスタジオで弾き語りで演ってもらって、プレイバックしながらあーだこーだやっていたなぁ」
ジョン「そう言えばロジャーも独特だったね、とりあえずみんなにコード譜を配っ
て8分で弾かせて、自分はドラムを叩きながら歌っていたっけ・・・」
ロジャー「うーんブライアンの曲作りとも似ていたかも知れないが、彼と違って僕
はダビング作業が嫌いだからね、まぁ小物パーカッションを被せる位で、とにかく一発撮りの勢い重視だからね、結構レコードではワンパターンに聞こえるけど、あえて装飾過剰はしなかったなぁ、なんたってロッカーはSimple is Best」
ブライアン「僕は最初から歌やソロのパートの空間を残しておいて、後からじっく
り煮込むタイプだし、フレディみたいに思いつきでどんどん録音して後からテープ編集でするなんて嫌いだからね、だから2ndからThe Day...までフレディが主導権を握った曲はライブでは完奏をしにくく、結局メドレーで誤魔化していたなぁ・・・」
フレディ「失礼だな、君のダビング過剰のギターも結局カットしていたじゃない、
それに僕の曲で完奏するものはすべて聴いている聴衆が口づさめるものばかり、そうでないものはメドレーにした方が新旧のファンに対して平等で親切だろ!」
ブライアン「何言っているんだヨ! You take...なんて結局ライブでは素のデモテ
ープ状態、何のためにギターやコーラスをダビングしたんだい!!! それに君に歌詞は少々退廃的すぎてメドレーで小刻みにした方がかえってすっきりするよ!!」
フレディ「いやっ歌詞の話だったら君のも寓話っぽかったり、自己顕示だけのもの
だったり、聞き手に対して想像力を喚起しないものが多いじゃない!!!」
ロジャー「(ぼそっと)でも、その点ジョンの曲は3人に似ていなくてよかったね・・
・」
ジョン「いや、そんな・・・(照れて下を向く)、僕は常に曲を書くだけの才能は無
いし・・・ロジャーだって必ず自分のテイストを打ち出したサウンドで、自分で歌うじゃないか・・・」
ロジャー「そんな事ないよ、君はフレディとブライアンに付き合うのに労力をかけ
すぎたから。思い出してごらん、80年代になってお金にゆとりも出来て、レコーディング機材も揃えて何よりプログラムできるドラムマシンやシンセが出てきた時事を・・・あの時は確か・・・」
ブライアン「(場を取り繕う様に)そうそう、ロジャーがゲイリーニューマンの所で
内職をしてきて、けっこうマシンリズムを気に入ってたんだっけ、これからはこれがあれば他のメンバーの手を借りずとも結構具体的に作曲できる時代になってきたんだな、なんて言っていたっけ・・・」
フレディ「(機嫌をなおして)そうそう当時のプロデューサーがジョルジオモロダー
のとこに居た奴で、結構その辺の知識もあったりして勉強したよなぁ・・・」
ロジャー「とりあえずドンカマのおかげてドラムのレコーディングはテンポ制限は
あったものの、新境地に入ったし、何より作曲の自我が満たされた時代の始まりだったね・・・ぼくの1stソロLPなんかも今聴くとシンセにだいぶ助けられているし・・・なによりドラムの音の差し替えができるなんて、時代の進歩はすごいね・・・」
ブライアン「News...以降はオーバーダビングを控えて、そこそこライブで再現性の高い楽曲に移行していたけど、ドラムの差し換えは80年代になってからだね、シンセはうかつに使うと当時はテクノ全盛で、似たり寄ったりのレッテルを貼られたからなぁ・・・」
ジョン「それはモノフォニックの打ち込み時代で、僕らはポリフォニックの手弾きシンセから入ったじゃない、別のアプローチだよ! 時代の流れとは!」
フレディ「あれは懸命なタイミングだったね・・・とりあえずギターオケとコーラスの厚みが、ポリフォニックシンセだと片手で埋められたし、おかげでギターとコーラスはより洗練されたアレンジでライブでも演り易くなぁ・・・」
ブライアン「フレディ、シンセを弾いていたのは君以外のメンバーだよ、君はずっ
とピアノにしか向かっていなかったじゃない。でもロジャーがドラムマシンで作曲を始め、ジョンが全く違うダンスグルーブを持ち込んだのはええっと・・」
ロジャー「僕のマシンの活用というか、打ち込みとの共演はHotSpaceの頃からだね・・・でもまだ機械に使われているだけで、使いこなしたのはRadioGAGAあたりかな・・・」
ジョン「僕はちょっと早く、例のテクノのDiscoブームの時からダンスナンバーを考えていたね、結果としてQueenの中で演れるとは思ってもいなかったけど・・・」
フレディ「いや、Another One...は僕は不安だったんだ、だってその裏では生オーケストラとの共演を進めていたし、もしQueenでずっこけたらソロの覚悟をしていた時期だからね・・・」
ブライアン「何言ってんだい、しっかりジョルジオモロダーとDiscoも演っていたじゃない、生オーケストラはその後だっただろ、しっかり時代にあわせて商売してるじゃないか?」
フレディ「うん、でもジョンのAnother One...で得たものはQueenらしく無いものでも、このメンバーならはQueenになる事を教えてくれたからね、それもダンスナンバーでね!」
ロジャー「それで勢い余ってHotSpaceのA面になったんだっけ・・・とりあえずギター&コーラスの代わりに何処までシンセを使えるか状態で・・・新鮮だけどやりすぎたかな?」
ジョン「僕も嫌いじゃないけど、でもシンセベースって使い出すとCやDを使うだろ、ぼくのベースギターでは出ない音域だったし・・・ましてあのドンカマによるタイトなリズム、挙句にはBrassのダビング、結局昔のようにライブ再現不可な事を演ったんだから・・・」
ブライアン「僕のレスペもカッティングプレイには不向きなキャラだったしなぁ・・・まぁそれが黒人臭くなくて良かったのかな・・・今となっては・・・」
ジョン「それから僕達のHotSpaceでのシンセベースは、いわゆるMOOG系ではなくオーバーハイム系だったから、今聴いてもても全然他のシンセベースとは違うよなぁ!」
ロジャー「そうそう、でも当時のアメリカの連中のシンセベースってMini Moogが多かったから、最低音がFだったけど、オーバーハイムはCだったから、さっきジョンの言ったような事になっちゃんただね・・・ジョンには悪い事をしたもんだね」
フレディ「僕も最初から最後まで裏声出しっぱなし、それもハモリなんかじゃなくてメインのメロディーでも・・・でもQueenでダンサブルに演るならシンセなんかじゃ無く、ジョンのベースとロジャーのドラムだけでもイケルって分かったんだから・・・」
ジョン「でもQueenで最初にファンクを演ったのはロジャーじゃないか?」
ロジャー「ええっそうだったっけ??? 覚えていないなぁー」
ジョン「僕はねJAZZのFun itがFunk itに聞こえたんだ、確かロジャーはシンセドラムとのコンビでかなりタイトなビートを刻んでいただろ? あのシンセドラムをベースに置き換えたりすればきっと良いダンスナンバーになると思っていたんだ、ギターも過去のQueenにしては妙に16ビートっぽいカッティングだし、ほら、あのドラムを思い出してAnother One...のリフをみんなで演ってごらん・・・1.2.3.4!」
全員「ダラダッダッダッ!ダッダッダッダダ!!! うわーほんとだぁー」
ロジャー「この頃の僕達の音って今聴くと意外と新しいしね! よく若者がサンプリングネタにしてくれているみたいだし・・・ちゃんと印税くれれば再利用大歓迎なのになぁ・・・」
フレディ「でも70年代は作曲・アレンジを含めてブライアンと僕が引っぱってきたけど、80年代はロジャーやジョンが活躍した時代だね・・・」
ブライアン「そう、僕とフレディがQueenと言うレッテルに悩んでいる時、全く新しいスタイルを提示してくれたからね・・・ロジャーなんか70年代の遺物の様なドタバタロックドラマーかと思っていたら、ちゃんと打ち込みにも対応するし、ジョンは地味なTV解説者と思っていたら、しっかりとした個性派のBassistで僕らに書けない曲を書くし・・・(ロジャー・ジョン少々むっとくる・・・)」
ジョン「いやっフレディのClazy Little...がきっかけかも知れないんだよ、あの曲のお陰でQueenは何でも有りなんだと気がついたんだから・・・70年代の終りに50年代のスタイルじゃないか!」
ロジャー「そうそう生半可に自分で歌うより、フレディに歌わせた方がQueenらしいのは分かり切っていることだし・・・Sheer Heart...なんてそうだっただろ?」
フレディ「うん、おかげでOne Visionのロジャーの歌詞は僕がかなりいじってしまったりしたしね」
ジョン「Friends...は最初からフレディが存在したおかげで良い曲になったよ、僕は歌えないからどうしてもフレディを意識して作曲するからね・・・」
ブライアン「そうジョンは必ずフレディを生かす曲を作るからね・・・それもフレディには書けないパターンの曲ばかり・・・たいしたモノだよ、ジョンの曲はどれもラジオ映えする曲だし」
ジョン「みんなは歌えるから何も感じないかも知れないけど、僕には辛い時代だったんだよ・・・曲を作れないって事はスタジオやライブでいくら時間を共有しても、受け取るお金には大きな差ができるから、どれだけ曲を書けるのがうらやましかったか・・・」
ブライアン「そういえば、作曲・演奏も含めてみんながQueenとして平等にいる為に80年代半ばには共作表示にしたんだよなぁ、誰の曲でも完成するには4人の力が必要だったから・・・」
フレディ「A Kind of...あたりではみんなが僕の声を楽器として生かしきる曲を書いてくれたね」
ブライアン「そう僕やロジャーはよほどでない限り歌わず、まずはフレディの事を意識して書いたね。お互い自分のパートに専念して、大人になったもんだね」
フレディ「うん、ブライアンと僕が作るとどうしても70年代のメロディーの匂いがしたけど、ジョンとかロジャーの曲は何か新しいリズムやテクノロジーを感じたものなぁ・・」
ブライアン「でも結局時代の進歩のおかげて、2ndの頃の様なスタジオバンドとしてのチャレンジをするようになったもんなぁ・・・特にデジタルレコーディングとかが導入されてからはシンセも進歩してある意味オーケストラよりオーケストラらしい音が作れたもんなぁ」
フレディ「そうだね、マックやデビッドには苦労をかけたけど、ある意味アナログテープより自由な楽曲構成を演ったもんなぁ・・・ブライアンもテープエコーからデジタルに移ったのはこの頃だったっけ・・・」
ブライアン「いやNews...の頃にはもうハーモナイザーだったしね・・・あれのおかげでギターオーケストレーションがだいぶ硬質な響きに変わってしまったけど、その後のシンセの導入のおかげて音質の変化にはみんな耳がいかなかったんじやない?」
ロジャー「楽曲の大胆な編集についてはMiracleやI want..なんかは特にそうだったね・・・ああいったフェードイン・アウトの楽曲はドラムにしたらありがたくないけど、聴く分には新鮮だったねぇー、あの時代にあんな事を真面目に演るバンドもなかったし・・・」
ジョン「でも、80年代に一番サウンドが変わったのはロジャーじゃないのかな?」
ロジャー「うん、さっきも言ったリズムマシンの使用がそうだね。70年代には使用しなかったシェイカー、カバサなんかの音を真面目に考えるようになったし、だって昔はタンバリンやカウベルですらそんな必要とは思わなかったのに・・・」
ジョン「ドラムのスタイル自身だいぶ変わったね、昔はスネアのタイミングでハットが少し開いたのにこの頃になるとしっかり閉じてタイトな音になってきたね、バスドラも重くなったし・・・」
ブライアン「ライブでの再現性は考えていたのかい?」
ロジャー「いざとなったら生で出来るようにアレンジしちゃうけど、でもレコーディングではAトラックにシェイカー等の上モノパーカッション、Bトラックにマシンのバスドラとかスネアの音、Cトラックに僕自身の生演奏の音を入れて、TDの時に色々差し替えてみてレコードとしてはBestな音質を探したんだ、だからライブ再現するのは音質やフレーズに関しては全く心配なかったね・・・むしろシーケンサーとの共演が怖かったけど、それを要求されたのはRadioGAGAだけで、自分の曲だから嫌がる事も無かったよ!」
フレディ「むしろ80年代はリズムのノリがみんなだいぶかわったね・・・」
ロジャー「年をとって、アップテンポがきつくなったって事かい?」
フレディ「いや、マシンを多用してのリズムの空間を生かしたバラードやミディアムな曲が増えてきたね・・・それにブライアンのギターの出番もだいぶ減っているし・・・」
ブライアン「楽して印税だけは貰えるから(爆笑!)」
ジョン「でもフイルコリンズみたいに八百屋パターンだけは演らなかったね・・・」
ブライアン「八百屋は音そのものがアレンジだからね、音色もQueenのオリジナルを目指すならば安易には導入してはいけない音だからね・・・」
ロジャー「最初はオーバーハイムから入ってリンドラム、フェアライトの音源も使ったけれど、InnuendoではKORGの音が増えたね、取り敢えず全面に打ち込みが出るのはちょっとね・・・僕にもプレイヤーの意地があったからね・・・」
ジョン「でも、打ち込みやサンプリングを使いながらもその匂を感じさせないのは難しいし、何よりもQueenらしさを維持したMiracleは傑作だと思うよ」
フレディ「そう、この中でのジョンは特筆モノのプレイをしているよな、シンセベースと戦う様なBreakthru、サンプリングのギターとコーラスのコラージュのScandalでは一人で生のノリを刻んでいるし」
ブライアン「Scandalのギターサンプリングは面白いね、波形の頭を切って編集してあるのが新鮮だね。ぼくもChineseではサンプリングでロジャーと遊ばせてもらったし、そうそうInvisivleでのジョンのベースも素晴しいよな、ロジャーのドラムも音数減らして音価を高めているし」
ロジャー「だってドラムマシンやシーケンサーが8や16のリズムをメインに作っているじゃない、ならばスネア・バスドラに重きをおいて2拍4拍をしっかりださないとROCKじやなくて、ただの打込みPOPSにフレディの声がのっただけの音楽になるじゃない。フレディのLivig on myなんかと聴き比べても明確にQueenにしているのがわかるだろ」
ジョン「2拍4拍をしっかりだす流れはInnuendoでも続いたね、それとシーケンサーのリズムにまかせきって作った曲も増えたね」
フレディ「ここでもジョンはすごいじゃないか! I'm going...なんかの寒気がするよ」
ブライアン「とにかくリズムも変われば曲もだいぶ変わったね、Innuendoなんかはフラメンコだしカリプソの雰囲気なんて初めてだね、Show must...は70年代のQueenファンの喜びそうなコーラスアレンジだし、Innuendoは特に久々の組曲形式だしね、スティーブハウのギターもすごいし」
ロジャー「あれは凄かったね! イントロのダンダラダダダドゥダドゥのパターンからあんなソロを生みだせるなんて、後半部の展開はROCKだね!!」
ジョン「プロデューサーのマックのエフェクトも冴えているね、特にフレディの声を生かしている」
ブライアン「細かいコーラスのパンニング、さりげなくサンプリングされた声の編集、Show must...がレコードの最後になると決まってからのエンディングのサンプルループなんかは、僕達のような70年代のアナログプレイヤーには信じられない作業を彼はやってくれたね!」
フレディ「そのおかげで僕がいなくなっても、レコードが作れる可能性が見い出せたんだろ!!」
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