My Baby Does Me
Written by John Deacon and Freddie Mercury
Recording information by Philipp 
(PraxisNothaft@t-online.de) 
Many thanks to Matt for his valuable help! 
*オリジナルはこちら*
1988年1月〜1989年1月の間に録音
1989年『ザ・ミラクル』上でリリース
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総論: 
- あまり知られていない曲だ。どちらかといえばB面スタイルだが、
 驚くほどラージ・スケールな「ミラクル」の製作工程によって、よい味が
 引き出されている。特筆すべきは、メロディや歌詞よりも、アレンジと
 その雰囲気である。ステレオ・ヘッドフォンで集中して聴いてみることだ。
 決して失望はしないだろう。
 
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ドラム & パーカッション
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数箇所を除き、一つの大きなドラム・パター・パートからできている。
 最初にロジャーはベース・ドラム、スネア、ハイ-ハットで録音し、それは
 コンピュータでデジタル形式に編集され、ループが作られている。
 ドラムサウンドはその後かなり変化する。(ミキシングとマスタリング全体を通して)
 非常にシャープな周波数とフランジング効果が、デジタル・エコーや
 リヴァーブと同様、スネアとハイ-ハットに見られる。
 次に、コンピュータ合成のタンバリンの音、カウベルの音がドラムに重なる。
 他にも、奇妙な歪んだパーカッションサウンドが聞こえるが、おそらくこれは
 ドラム・パッドで録音され、コンピューターで編集されたものだろう。
 終わり頃にはリヴァーブされたハンドクラップの音が出て来る。これも
 コンピューターの仕事だろう。
 Brian Zellisがコンピューターワークのクレジットを得ている。
 
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ベース 
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ジョンはフレットレスを使い、D.I.で録音している。
 いろいろなベース周波数があるサウンドである。
 
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キーボード 
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メジャーなキーボード・トラックが一つあり、コードを作っている。
 エレクトリック・ピアノの音だから、演奏はジョンだろう。
 他の場所(特にアウトロ)ではベル音がダブルになっている。
 この音は0:41、1:09などでもオーヴァーダブされている。
 1:38と1:54では更にオーヴァーダブが施されているが、今度は木琴の音だ。
 1:23、1:58から2:10の間、2:17、そして2:51では、スウィープ・パッド
 (キーを叩いたとき、ある程度時間をおいて音が消えるシンセ)を用いた
 オーヴァーダブがいくつか施されている。
 
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ギター (Brian)
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0:13から1:30の間、1:51、2:09から最後まで、ベースに沿ったギターが
 演奏されている(ギター1)。完全に右チャンネルでミックス。
 ギター2も同じように(少し補完気味に)0:16から0:28、0:56から1:25、
 2:18から最後まで、1オクターブ高い位置で演奏。完全に左チャンネルでミックス。
 ギター3は1:22、1:55、2:11、2:21、2:31から最後まで、補い気味に
 オーヴァーダブされている。これは左チャンネル。
 ギター4はソロで演奏。
 Sounds: すべてレッドスペシャル。ギター1+2は完全にドライであることから、
 デスクで直接録音された可能性が高い。ギター3はスパークするような
 クリーンな音で、コンプレッションとディレイが効いている。
 ギター4は高音域のディストーション、ステレオコーラスと少しの
 ディレイとリヴァーブを持つ。
 
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ヴォーカル: (Freddie)
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エンドに向かうブリッジ・パートで、3つの声からなるコーラスが聞こえる
 (すべてフレディによる)。他のトラックではオーヴァーダブが施されていて、
 (例えばフレディが"chaka-chaka-chaka"と囁く部分など)歌詞の後ろに隠れている。
 残りはリード・ヴォーカル・トラック上で録音。フレディの声は極めてドライに、
 ほんの少しリヴァーブを用いて録られている。
 
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付記: 
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実のところ、この曲には、最初に感じる以上に楽器が使われている。
 クレジットはクイーン名義であり、ロジャーやブライアンも確かにある程度
 インプットしてはいるが、彼らはメインライターではない。これは実際には
 フレディとジョンの共作である(フレディが確証している)。
 フレディとジョンのコラボレーションは80年代には珍しいことではなく、
 それらは結果としてクイーンにファンキーさをもたらす要因となった。
 
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