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▼▽ Surfin' Senoritaの巻 ▽▼

それは2000年の松の内のこと。QMSに以下のような話が持ち上がっていると教えてもらった。
『CD検索していたら、こういう情報が出てきたんだ。一体どうなってるの?』
99年5月にリリースされた「サーフィン・セニョリータ」という名のとあるトリビュートCDのクレジットに、紛れもない「John Deacon」の名前があるというのだ。しかも肩書きは「ギター及びプロデューサー」。

これが「メタル・ゴッド」だの「ブラック・フェアリー」だのといったタイトルなら即座に「別人に決まってるやん」となったろうが、サーフィンである。セニョリータである。波乗り&オネーチャン好きな彼に余りにもしっくりくるタイトル。突然とはいえ、妙に頷ける話ではないか。

麗しいお姉さん付きのいかにもなジャケット

1999年といえば、GH3の新録『アンダー・プレッシャー』Rahミックスへの不参加が物議を醸していた頃である(今に比べればまだ微笑ましい"物議"だった)。過去を清算し、自分だけこっそり新しい(自分好みの)分野を開拓しているのか? これは早速ゲットせねば!

そう思った矢先に、『件の人物は全くの別人で、参加バンドの中の単なるローカル・ガイ』との追加情報が入ってきた。なあんだ、やっぱり違うのか。しかしその時すでに私はこのCDを注文した後だった。彼が絡むと見境がなくなるのは今も昔も変わらない。

しばらくして届いたCDのインナーには、ある曲のところで確かに「John Deacon - rhythm guitar and second lead guitar」の文字が。リズムにセカンド・ギターなんて、これまた紛らわしすぎ。おまけに、聴いてみるとまったり南国風な曲揃い。だがプロデューサーの所には「John Deacon at Granite Records, Austin, Texas」とある。ロスならともかく、テキサスとジョン・ディーコンはやはりちょっと似合わない(カウボーイ・ハットが似合うのとはまた別)。後の調べによると、「John W. Deacon」という人が存在するらしかった。自分がクイーンのベーシストと間違われていることを、W.さんはご存知なのだろうか。

実はこのCD、All Music GuideでもCD NOWでも、未だに「うちの」ジョン・ディーコンさんの作品として掲載されている(レコード会社直営リンクはこちら。まだ買えるみたいだ)。絶対、あのジョンが参加してると思ってる人が他にもいるに違いない。いたら面白いからいて欲しい。


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