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かぐや姫と花咲かじじい

Written by Yuriさん

昔ある所に、おじいさんとおばあさんが住んでいました。
おじいさんが山へ竹を採りにいくと、その中に一際輝く竹があったので、
切ってみると中から大変美しい子が現れました。
おじいさんはその子を連れて帰り、便宜上「かぐや姫」と名付け
育てることにしました。

さらにある所では、おじいさんが人なつこい「John」という名の犬と
一緒に暮らしておりました。おじいさんは庭の枯れた木の枝を見つめ、
自分の体とダブらせて大変同情し、木に灰ならぬ肥料をまいて、
美しい花を咲かせました。
すると犬が木の下を一生懸命指し示したので掘ってみると、
土の中から美しいボディの真っ赤なギターが出てきました。
それはおじいさんのかけがえの無い宝物となりました。

かぐや姫は日々美しく成長し、様々な遊びを覚えて
夜の街に繰り出してはおじいさんとおばあさんを日々悩ますのでした。
困ったおじいさんとおばあさんはかぐや姫をどうにかして落ち着かせようと
お見合いの場を作りましたが、生来短気なかぐや姫のこと、
気にくわない相手に当り散らして追い返してしまい
すっかり困り果てたおじいさんおばあさんの元に
月からの使者と名乗るものがかぐや姫を迎えにきたので
ホッと胸をなで下ろし、嫌がるかぐや姫を強引に宇宙船に詰め込んで
再び静かな生活に戻ることが出来たのでした。

その頃、おじいさんが宝物を抱えて満足気なのを目撃した、
口ひげも凛々しい隣のおじいさんは、宝物よりも
側にいる可愛い犬が欲しいと思うようになり
返事のはっきりしないおじいさんを強引に説き伏せて
「John」を借りてしまいました。

かぐや姫の乗った宇宙船はじきに異常を起こし、上空でガタガタと
揺れ始めました。周囲の者は姫のウェイトオーバーが原因だと
意見が一致していましたが、間違ってもそんなこと口には出せず、
宇宙船は2つほど山を越えた所に墜落しました。

3日の期限でおじいさんから借りてきた「John」でしたが、
犬がおじいさんの首やら指やらを嘗め回してえくすたしーになることに
夢中になってしまい、期限のことなどすっかり頭の中から抜け落ちていたのでした。
それには大変どん臭いおじいさんも腹を立て、家に乱入すると、
それこそお楽しみの真っ最中だったので衝撃を受けつつも何だかうらやましくなり、
いつの間にか仲間に加わっていたのでした。

その時外で大きな物音がして、巨大な物体がおじいさんの家を直撃しました。
家に転がり込んだかぐや姫がかったるそうに2人+1匹をじぃと見つめていましたが、
やっぱりうらやましくなって素敵な営みに加わりました。
その後の4人の行方はようとして知れませんが、人目に触れない所で幸せに
なっていたのは事実だという噂です。

おしまい。
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