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Exclusive Interview with John Deacon
独占インタビュー

"Hitkrant"誌 1978年(抜粋)
*Thanks Frances for your contribution

クイーンのベース担当、ジョン・ディーコンは、巷のベース・プレイヤー同様、口が上手いわけではない。内向的な彼は 話を先取りされるほうが幸せなのである。例えば饒舌なフレディやロジャーに。

他のベーシストと違うのは、最近のジョンがますます主要ソングライターとして成長を遂げてきたことである。最新シングル「Spread Your Wings」はその顕著な例だ。 「この曲は、ここ数年の個人的な体験とかなり関係があるんだ。詳細は言わないでおくね、曲を説明するのは好きじゃないから。それぞれ自分で見つけ出すべきものなんじゃないかって思うしね!」

未来への期待
未来に大きな期待を寄せるちっぽけな働き手。「翼を広げて飛んでいけ…君は自由な人間なのだから」この曲のサミーと同じように、ジョンも翼を広げ、クイーンと共に大空に舞い上がった。富と名声の経験はどんなだったのだろうか。 「言わせてもらうけどね、必ずしもイージーって訳じゃない。楽しいとは限らないような事柄をたくさん処理するんだよ。もちろんお金は素晴らしいものだけれど、そんなに沢山は必要ないな。貧乏な状態に逆戻りしたくないだけさ、そうなっちゃう有名ミュージシャンも結構いるけど。僕は未来のために何か残しておきたいんだよね!」

物静か
クイーンと「巡業中」の時以外は、ジョンは極めて穏やかな人生を営んでいる。既婚者で2人の子供がいる彼は、空いた時間は全て家族と一緒だ。新しいレコードを聴く時間がないとのことで、ポップシーンにはそれほど関わってはおらず、またクイーンのメンバーはお互いにプライバシーを尊重しているそうである。ソングライターとして成長を遂げる機会が増えているのは素晴らしい事だと彼は考えている。最新のクイーンのLPでは「Spread Your Wings」の他にも、ラテンのリズムに溢れている「Who Needs You」も作曲している。

自然に
ジョン:「(「Who Needs You」は)スタジオで自然に浮かんだんだ。アコースティックギターでもって書いたんだけれど、そのアプローチで完璧だったみたい。レゲエ調のも作ったよ。スタジオにいると、曲はしょっちゅう変化するんだ」

新しいステージ・ショウのことになると、彼はとても饒舌だ。 「アメリカでずいぶん注目されたんだ、僕達。ステージの上に、スポットライトが取り付けられた巨大な王冠があってね。とてつもなく高額だったんだけど、それだけの価値はあると思う。僕達は、お客さんに目を見張るような光景をみせてあげなきゃと思っている。そうでなきゃ、家でアルバムを聴いてるのと同じだからね!」

生き残り
ジョンがクイーンに加入したのは1971年、他の3人がグループを作った1年後だった。その間、グループは様々な流行を生き延びてきた。ディープ・パープルとレッド・ツェッペリンのハードロック全盛期、グリッター・ロックにパンク。ジョンが簡単に生き残った理由を説明してくれた。「ヒットを飛ばして、いつだって良いパフォーマンスをやってきたからさ」

―しかし、クイーンはかつて、今よりもすこしヘヴィでした。「Liar」「Flick Of The Wrist」などの曲はどんどん稀になっていますよね。

ジョンは微笑む。「僕達は「Liar」を完全にボツにしちゃったんだ。8年も経つと、少し飽きちゃって」

「最初の2枚のLPにだって、美しいメロディの曲があったよ」彼はそう言うと、実際にオランダでどれくらいクイーンが人気なのかを知りたがった。

―アバとほとんど同じくらいですよ。

ジョンはこう言った。「僕達、最近スウェーデンでアバに会ったよ。ショウを観に来てくれて、僕達の曲をずいぶん気に入ってくれていた。彼らは自分達ではあまりパフォーマンスしないんじゃないの?」

―彼らの一人に赤ちゃんが出来たばかりなんです。

「僕達に関してはそれは心配ご無用だよ」ジョンは冗談めかした。


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