(MUSIC LIFE 95年12月号からの抜粋)
「これは、僕とフレディの数少ないライヴ・ショットの1枚さ。1982年の、最後になってしまった全米ツアーの時のものだね。何故か僕とフレディのライヴ写真があまりない。フレディはいつもステージで、僕の反対側にいたようなんだ」
「僕とフレディのライヴ写真」にはあの悩ましい「Liar」のツーショットが山のようにあるはずだが、恐らくジョンは若気の至りの貴公子顔を(しかも歌っているへにょ口を)正面から撮られているものは避けたのかもしれない。それにしても、後の2人もそうだが、よくまあここまで的を得た写真を選択したものだ。自らの絶頂期だった82年の前半、ぴったり対をなす姿勢、いつものマッチョな激しさが消え、どこか優しく楽しげなフレディの表情。無意識か狙ってか知らないが、思い出の一枚にこんな写真を選んでしまうジョンだからこそ、ファンは止められない。…しかしステージで反対側にいたのはキミの方だ。