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Olive 84年5月18日号

クイーン 1/2 インタビュー。
「最近、ハイスクールの女の子のカッコをしたんだよ!」


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(文・大森康雄)

ニュー・アルバム「ザ・ワークス」のプロモーションをかねて、クイーンのメンバー4人のうち半分、ジョン・ディーコンとロジャー・テイラーが、この春来日しました。

1週間もいない短い滞在で、毎日、朝から晩まで取材がぎっしり。『オリーブ』のインタビューは日本を離れる前の日の夕方、最後を飾ってのものでした。ジョンもロジャーも、最後というので逆に張り切ってくれたのです。

考えてみるとクイーンが結成されたのは1971年、レコード・デビューが73年。10年ひと昔が過ぎてしまったのですよ。(☆今なんか30年だ)

当時高校生だったファンの人たちは、もう20代後半、オッソロシイ。70年代から80年代、いちばん変わったことは? と聞いたら、ロジャーが「年取っちゃった」と言ったのも実感ですね。でも写真を見ての通り、ますます素敵になってます。(☆そりゃそれはロジャーの大いなる謙遜なんだもの)

フレディ・マーキュリー、ブライアン・メイ、ジョン・ディーコン、ロジャー・テイラー、4人のメンバーは結成以来変わらず。メンバーチェンジや解散が日常茶飯事のロック界の中で、これはもう画期的なこと。

「ぼくらは同じメンバーでバンドを続けていくのが、とっても大切なことだと思ってるんだ。メンバーの中でエゴが出てきた時は、なくす方向にもっていくようにしている。議論はしょっちゅうするよ。でも民主主義で決めるんだ」とロジャー。

変わらないといえば、他のメンバーがいろいろヘアスタイルを変えても、デビュー以来ほとんど変わってないのがブライアン・メイ。

「彼って、変わるのが嫌いなんじゃないの?」とジョン。(☆後に、変わるのが「嫌い」ではなく「遅い」のだということが判明するのだが。) そしてロジャーが「ちょっとオールド・ファッションすぎるんじゃないの?」と鋭い意見。

『レディオ・ガガ』に続くニュー・シングルは『ブレイク・フリー』。

「みんな女装したんだ」とジョン。ロジャーが少し付け加えて説明してくれた。

「ジョンはおばあさんに変身する。ぼくがスクールガールで、あと2人が、みにくい主婦の役でね。絶対、おかしいよ」


「最後だから張り切ってくれました」にしては紙面も小さいし、ジョンの影もいつも以上に薄い。よれよれだったのか? 「クイーン 1/2」「クイーン4人のうち半分」、このまったくもって正しい呼び方が最近用いられなくなったのはなぜなのだ。


おまけ:84年8月3日号の記事

女装したビデオで、ファンをアッ!というより、オエッ!といわせたクイーン。ジョン・ディーコンは日本以外の国にいる時でも、焼き鳥とサッポロ・ビールに狂っている。 ロジャー・テイラーは相変わらず、クルマと、特別に辛いものと、そして女に狂っているそうだ。(☆今でも、なんだろうか。)


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